天宇受売神といえば、やはり神楽は重要である。だから、宇受女塾から神楽を削除してはいけないだろう。同じように、神楽で天宇受売神が裸になって踊ったことも見逃すわけにはいかない。これは、一体どのように考慮すべきなのだろうか。 まず言えるのは、天宇受売神の神楽は激しかったようであるので、運動になり得る。運動は人間に取って重要であるので、神事の要素を無視しても価値がある。そして、宇受女塾であれば、神事を盛り込むのは相応しいので、神事での神楽を一部とするのは良かろう。 では、裸になることはどうだろう。提案すれば抵抗感を感じる女性は多かろう。 だが、だからこそ提案したいと思う。...
社会性と自主性
天宇受売神の行動の特徴の一つは、自分の利益のためにあまり動かないことだ。確かに、天照大神が天岩戸から出たら、天宇受売神も恵まれたが、その恩恵は全ての神と共有した。同じように、猿田彦神と話した時、自分の旅のためではなく、邇邇芸命の旅のためだった。その上、天宇受売神が勝手に動かずに、他の神と話し合って、その結果に従って動いた。 しかし、ただ命令に従って動いたと思ったら、大きく違う。自分でそのやり方を決めたことは大変重要である。社会はある役割を担ってもらう必要があったので、相談の中で天宇受売神がそれを担うことにした。それから、遂行するための方法を自分で考えて、独特な方法で成功に至った。 人間の宇受女が成功に至らないこともあるが、それは自信の問題である。失敗しても良いことを念頭に置けばそれでも積極的に進める。真似することは、社会が認める役割を担い、自主的に成し遂げることである。...
交渉能力
天宇受売神の神話で顕著であるのは、交渉能力だろう。天照大神を天岩戸から誘い出したし、猿田彦神も納得させただけではなく、夫として入手した。だから、宇受女塾で交渉術も教えなければならない。コツはもちろんあるが、ここで基本態度についてちょっと論じたいと思う。 交渉で、競争と違って、自分の希望も相手の希望もできるだけ満たすようにする。そうするために、何が必要なのだろう。...
自信の基盤
宇受女塾の基盤は自信だろう。勇敢も強情も自信から生えない限り、本物とは言えない。それに、自信には複数の要素があると言えるのではないか。 一つは自分の基礎価値を認めることである。人間尊厳を自分の場合でも実感する必要がある。自分の意見を持ったり発信したり立場にそもそもあることを実感しないと、天宇受売神のように堂々と行動できるはずはない。具体的に、このような自信で、相手が何かを行ったからと言って、必ず従うわけではない。参考とするのは望ましいが、結局自分で判断すべきである。そして、同意できない場合、それを言う権利があることを確信することである。場合によって言わない方が得策であることもあるが、反対意見を表明する自体は悪質になることはないと信じるのは重要である。...
天宇受売神を模範として
先日、『神社新報』である神社が「ウズメ塾」を開いて、女性の塾生の「女子力」を鍛えたことを読んだ。偶然、ほぼ同時に英語での神道紹介のため天岩戸神話をもう一度『古事記』、『日本書紀』『古語拾遺』で読み返した。その「ウズメ塾」で茶の湯などを紹介したようだが、神話で描かれた天宇受売神の性格と行動と結構違っていた。 一番有名なのは、岩戸の前で踊る場合、天宇受売神が胸を晒して踊ることであろう。下の服も開けた、ほぼ裸で踊ると言う。そして、天孫降臨の途中で猿田彦神に交渉する場合も、胸を晒すと言う。これは確かに「女子力」と言えるが、神社で使われた意味と相当違うだろう。...
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