自信の基盤

宇受女塾の基盤は自信だろう。勇敢も強情も自信から生えない限り、本物とは言えない。それに、自信には複数の要素があると言えるのではないか。

一つは自分の基礎価値を認めることである。人間尊厳を自分の場合でも実感する必要がある。自分の意見を持ったり発信したり立場にそもそもあることを実感しないと、天宇受売神のように堂々と行動できるはずはない。具体的に、このような自信で、相手が何かを行ったからと言って、必ず従うわけではない。参考とするのは望ましいが、結局自分で判断すべきである。そして、同意できない場合、それを言う権利があることを確信することである。場合によって言わない方が得策であることもあるが、反対意見を表明する自体は悪質になることはないと信じるのは重要である。

この基礎自信は、人間であることで入手できるので、宇受女塾でそれに目覚めるように教えるべきだ。実感できるようにコツもあると思われる。一方、新しい能力を身につける必要は一切ない。

自信の次の重要な部分はちょっと逆説的に見えるだろう。それは、失敗しても良いことを認識する精神である。自信と言えば、必ず成功する確信が思い浮かぶことは多いだろうが、そうとは限らない。もちろん、「必ず失敗する」と思ったら、自信にはならないが、失敗する恐れはないことしか試みなければ、活躍範囲が非常に狭まれる。偉業を成し遂げようとすれば、失敗に終わる可能性に覚悟しなければならない。失敗に終わった人の伝記が歴史教科書に載らないので一般に忘れられるが、周りの人に評価してもらって、悔しい気分を持ちながら尽力した満足も味わったに違いない。

この精神の一部は完璧主義を遠ざかることでもあるが、それは主役ではない。確かに、完璧にできなければ試さないとすれば、何もできない。だから、力を尽くすが成果には欠点が残ることを覚悟するしかない。しかし、失敗を認めることは、完璧に及ばないどころか、完全に失敗に終わることを視野に入れる精神を意味する。起業を目指したら、その企業が倒産する可能性がある。失敗から立ち直る態度があれば、非常に自信と繋がるのではないか。

その反面は自分の能力を肯定的に認めることである。これは自信の一部として全く不思議に感じないだろう。謙遜は重要であるが、それは自分を他人より重要であると思わない精神と定義した方が良いと私は思う。自分の能力を正しく評価することは、謙遜と関係はない。基本的に自分の身長を認めることとは変わらない。とは言え、自分の意見より、自分の能力はちょっと劣ると自分に言い聞かせた方が良い。人間には自分の能力を水増しする傾向は強いことは心理学の実験にも裏付けられている。しかし、これは上記の失敗の容認とうまく組む。自分の能力を下方に評価すれば、実は問題なくできることに失敗するだろうと思ってくる。が、失敗と挑む精神であれば、それでも試してみる。そして、成功する。

つまり、自信の基本はまず自分の人間としての価値を認める。そして、自分の能力をちょっとだけ低く見ながら、失敗するだろう企画と取り組む。

教え方を考えなければならないが、このような精神は重要だと私が思う。

3 コメント

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  • 参議院財政金融委員会4.32.34秒
    http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
    安倍内閣総理大臣.あの、皇籍を離脱された方々は既に七十年以上前の出来事でございますから、謂わば民間人としての生活を営んでおられるという風に承知しております。私自身、またそのGHQの決定を覆すような決定は全く考えていないわけで御座います。
    えー他方、皇位の継承の関係でご質問されているのだろうと思いますが、安定的な皇位の継承は国家の基本に係る重要な問題と考えておりまして、男系継承が古来維持されてきたことの重みなどを踏まえながら、慎重かつ丁寧な検討を行う必要があると考えております。

    • 慎重に考えなければなりませんね。私が知っている限り、七十年ぶりの皇籍復帰の前例もありませんし、速やかに実現するはずもないので、結局100年ぶりになるのではないかと思います。しかし、伝統の一部を変更しなければ、皇統が途絶える可能性があります。伝統を重視する人にとって、厄介な問題になりつつあります。

      • 伝統を重んじるのならば、連綿と皇統を紡んでゆくよう対策を採るのは絶対条件であり、何にせよ時艱打開に着手しなければならないと思う。皇統が途絶したら後の祭りであり、同時に伝統も断絶するから。

        皇室保全を絶対条件としてポツダム宣言を受諾し、連合軍の内政干渉を認め各宮家の皇籍剥奪が行われた事実に鑑み、皇室の安泰は今後も連綿と皇統が紡がれていくのも包含されるべきものと捉えています。つまり、法の観点から皇統の維持は國家の責務であるという認識です。

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