疫病と政治家

今のところ、COVID-19と言われる新型コロナウィルスが世界中に流行している。様々な隔離政策やイベントの延期または中止が各国で見えるし、トイレットペーパー等の買い溜めなどのパニックの現象も見られる。この中で、私にとって患者に次いで政治家が可哀想に見える。

なぜかというと、情報が足りない状況の下、極めて重大な判断が迫るからである。例えば、横浜港に停泊したクルーズ船の乗客乗員を船から下船させるか、船内に留めるかという判断は、数週間前に必要となった。その時点で、COVID-19の質は分かっていなかった。中国でも、情報収集と分析が始まったばかりだった。だから、下船の結果は予想できなかったし、船の上の感染状況も予想できなかった。それでも、判断しなければならななかった。

そして、このような判断は結局正しいと言えども、その証は爆発的な流行が発生しないことである。しかし、現象が起きないことには、多くの人が気づかない。つまり、政治家が正しく判断しても、それを称える国民はほとんどいない筈だ。一方、間違えて疫病の流行を許せば、批判を浴びさせるのは当然だ。それより、正しく判断しても、1週間で1万人に爆発的に拡大するより、3週間で1万人に拡大することが起こる可能性がある。つまり、最善の方針で拡大を少しだけ遅めることしかできない可能性もある。その場合、医療施設の容量から考えれば、人命の救助に繋がるだろうが、政治家の成功であるとは思われない。

実は、クルーズ船の例に戻れば、船内の感染が拡大して、結局およそ6人に1人が感染したようだが、それは成功だったか、失敗だったかは、今でも言えない。分析によると、船内の隔離が始まる前に感染が広がった見解であるそうだから、下船させたとしても変わらなかったかもしれない。一方、下船させて、分散させて隔離させたら、感染’がさらに抑えられ、治療がより早く届いた可能性も否めない。さらに他方で、その下船で日本国内の感染がイタリアの感染のように爆発し、日本全国が封鎖されることになった可能性も排除できない。では、行政の判断は正しかったのかと聞かれたら、何とも言えない。

現在、日本の感染は比較的に遅く見える。それは本当であれば、臨時休校などの方針が成果を収めたと言える。しかし、それほどの混乱を招いた方針に市民が大きな成果を見たがるのは妥当である。このままなら、大きな成果を認めるのだろう。多くの外国で数万人が感染して、数千人が死亡すれば、そうなるかもしれないが、他の国も日本の例に倣って適切な対策を導入すれば、ただ「それほど大きな疫病ではなかったな」と思う人は少なく無いだろう。

それでも、政治家の判断が間違ったら、大勢の人が死ぬ。それほど重い責任は他なかろう。その上、政治家の健康も疫病に脅かせれている。感染した政治家、病死した政治家の実例もある。その不安の中で、著しく足りない情報に基づいて、命にかかる判断が毎日迫ってくる政治家は、本当に可哀想である。

1 コメント

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  • 四月十八日に開催される浅草流鏑馬が中止にならないか気を揉んでいたけれど、どうやら開催される様子。
    群衆を避け、うがい手洗いの徹底を勧告されているけど、こういう時こそお金を使わきゃ。
    客足が鈍っているこの時局こそチケットが手に入れられるかもしれない。
    マスクをして行けば問題ないだろう。
    http://www.city.taito.lg.jp/index/event/kanko/asakusayabusame.html

    観覧し終わったら墨田区向島五丁目五-廿ニの甘味処言門団子で一服し、帰り際に浅草四丁目三十八-六にある喫茶店ミモザで五段重ホットケーキを食べ、GAPで服を買って帰ろうと思っているのだけれど。
    https://icotto.jp/presses/12426

    諸外国は日本の異常な感染率の低さに訝しがっているようだけど、普段マスクを付けうがい手洗いをする衛生概念の高さが如実に現れていること。難波の葦は伊勢の浜荻、日本は罹患を防ぐためにマスクを着用し、西欧は病気の時着用するただその違いである。

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