6月 2018

産霊の概念

私の惟神の道の中心を成すのは産霊{むすび}である。産霊(ムスヒとも読まれる)とは、漢字から分かるように、産む霊である。つまり、創造と成長の力を指す。中心とする理由は二つある。一つは哲学的で、もう一つは神道学的である。...

家庭の定義

家庭祭祀を斎行するのは家庭である。では、家庭というのは、何だろう。 家庭は、同居して生計と生活を一つとする人の集団であると定義したいのである。 現代の家庭の典型的なイメージは核家族だろう。それは間違いなく家庭の一例であるし、重要な一例でもある。しかし、それだけではない。まず、三世代世帯も家庭になる。このパターンが保守派によって理想として掲げられているが、四人兄弟の家族が多い時代に、親と同居できるのは一人にすぎないので、戦前でも少数派だったと思わざるを得ない。 しかし、家庭を考えれば、血縁や婚姻を必要条件としたくない。...

神棚祭祀の神饌

神棚の神饌をどうすれば良いのか。 神社本庁の資料によると、お米、お酒、お水、そしてお塩が良いそうだ。ただし、これは何を意味するのかは、はっきりされていない。その上、伝統としても、明治以降の祭祀規定にしか根拠しない。家庭祭祀の効果を強めるために神饌にも意味を込めるべきなのでは無いだろうか。 毎日同じものを奉らなくても良い。そして、特別に神饌を用意する手間を省くと良い。準備の時間を含んだ家庭祭祀が長引くと、意味がなくなるので、気をつけなければならない。絆や目的や理想のための実践的な活動に邪魔してはいけない。 まず、大切な人から頂いたものを神饌として供えると良いと思う。これで、くださった人との絆の重要性を認めるし、神饌の伝統も継承する。この場合、祝詞の中に神饌の描写を盛り込むと良い。それで、感謝などを明言できるし、意識をさらにはっきりさせられる。...

神棚祭祀の形式

神道的な家庭祭祀の中で、神棚祭祀は特に重要であると言えよう。ここで、読者には神棚祭祀の基本的な形式が分かることを前提に、その詳細を考えたいと思う。 目的と絆を思い出すために、適切な神を奉斎する。例えば、近所の共同体のために、氏神様の神符を奉斎する。学問を目的とすれば、天神のお札が良い。そして、特定の祝詞で斎行する。その祝詞の特徴の一つは、神の名前の前に、司る分野を描写することである。例えば、「学問を司る天神様」と言う。(それは祝詞っぽくないが、文言を後ほど考えるつもりだ。)その内容を口にすれば、髪が司る分野を思い出す。そして、人間なら、なぜこの分野を司る神様を奉斎しているかも、思い出す。絆と目的が目の前になる。...

祭祀としての働き

では、このような理想と結びを重視すれば、家庭祭祀は祭祀らしい役割を担えるのだろう。祭祀と言えば、一般的に意識と結びは重要であるので、そのために働けなければ、祭祀を行う意義が疑わしくなる。 まず、家庭祭祀で直接に感じられる結びは、家庭の間の絆である。家庭の絆を結ぶために、一緒に何かをするのは重要であるし、それは自分の家庭のことであるのも重要であろう。この観点から見れば、家庭が揃って祭祀に参加すれば、家庭の絆に直接に貢献すると言える。特に、家庭祭祀にはちょっと独特な側面があれば、自分の家庭のことをより実感できる。「うちで、こうする」という気持ちで、家庭の実感が強くなるのではないか。...

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