良質な性的行為

色欲は非常に強いので、有害な行為と繋がることは多い。それをどうやって避けられるのだろうか。答えるために、まず良質な性的行為は何だろうと考えなければならない。

欧米では、最近「同意があると良質で、同意はないと悪質である」との単純な基準が流行っている。これは単純すぎると思わざるを得ない。確かに同意はないと悪質であるが、同意があっても良質であるとは限らない。この単純な枠組みに入れようとして、全ての良質ではない性的行為に同意はないように解釈しようとする傾向があるが、それで「同意」の意味がかなり歪められる。例えば、「はい、しよう」ということは同意ではない場合があると強調される。脅迫はない限り、それは認められない。「はい、しよう」は同意を表す表現に他ならない。一方、そう言っても性的行為が良質ではない場合を認める。同意は必要条件ではあるが、十分条件ではない。

惟神の道の観点から考えてみよう。

良質な性的行為は産霊や結びに貢献する行為である。例えば、夫婦関係を強める性的行為は結びに貢献するので、良質である。妊娠を目指す性的行為は産霊に貢献するので、それも良質である。同じように、自分の成長または相手の成長に貢献する性的行為も良質であるし、行為自体は創造になる場合は産霊に貢献するので良質である。もう少し具体的に言えば、準備ができた家庭の中の妊娠を目指す性的行為は良質である。結びの中で相手を喜ばせる性的行為は原則として良質である。自分の性的な技術や相手の性的な技術を高める性的行為は原則として良質である。作品の全部または一部になる性的行為は原則として良質である。良質な性的行為は一元的ではない。

このような判断はちょっと難しいだろう。作品に値するかどうかを判断するのは容易ではないし、結びへの影響を予測することも難しい。そして、色欲がその判断をさらに難しくさせる。自分も相手も同じである。

自分の立場から考えれば、一番安全な性的行為は、性的に特にやりたくないが、他の要素を考えれば良質であるし、やった方が良いと判断できる場合である。その場合、色欲が誘惑になっていないので、決断に自信を持つことはできる。具体例を挙げよう。配偶者は性的な行為をやりたがっている。自分から見れば、その気分ではない。しかし、相手をみれば、喜ぶし、精神的にいい影響を与えると判断する。それは結びを強める性的な行為になるので、良質である。その根拠でやることを決めたら、自分の行為は良質であると確信できる。そして、そのように決めるのは同意である。本格的な同意である。強い色欲に導かれた同意より本格的な同意である。性的なやる気は性的行為の同意の条件ではない。

しかし、やる気のある性的な行為を禁じるわけはない。本当にやりたい場合、どうすれば良いのか。もちろん、良質になるかどうかを考えなければならない。ただし、色欲で歪んだ判断になってしまう恐れがある。罠を避けるためにどうすれば良いのか。

まず、直感に頼るのは、もう長い間続いてきた結びの相手と一緒の行為に限ると言えよう。その場合、何が良い、何が悪いかは、経験を積んでわかってきたはずである。寧ろ、考え過ぎれば、結びを損なうこともある。間違えるかもしれないが、そのような結びの中であれば、間違えても回復できると思われる。

それ以外、自分も相手も色欲や環境に流されていないことを確認するべきであると思う。そうするために、意欲をお互いに確認してから、お互いに離れて、その場からも離れて、オナニーして、少なくとも一夜を待つべきである。意欲を確認することは、お互いにはっきり状態を把握するためである。把握しなければ、いかに時間があってもちゃんと考えられない。人と場を離れる理由は、その影響を脱出するためだ。魅力的な人が目の前にいると影響されるし、場所の雰囲気に影響されることも少なくない。悪影響も同じである。恐怖などは、離れたらなくなる場合もあるし、好きなくとも軽減される。オナニーする理由は、一旦性的な興奮を発散にするためである。そうしないと、自分の感情に影響される恐れがある。そして、寝る。睡眠で感情が切られるので、翌朝により冷静的に考えることができる。

それで二人ともはまだやりたいし、二人とも良質な行為になると確信すれば、やっても良かろう。人間は間違えるので、この場合でも間違えることもあるが、間違える確率を抑えることはできる。

さらに良いのは、時間をかけて計画を立てた性的な行為であろう。考える時間が長くなるし、行為の詳細を考えるからである。勿論、他の計画と同じように計画に重要な瑕疵に気づけば、断念するのは良い。それは容易ではない場合もあるので、計画に本格的に入る前に上述の考える時間をとるべきである。

ところで、考えている間に、この行為は相手の産霊や結びを損なうと思ってきたら、相手がまだ積極的に求めるとしても、拒否すべきである。曖昧な場合、問題を提出して、相手にさらに考える時間を与えるべきだ。相手のことも考えるべきである。

その場で同意を得ることができる。でも、保険の販売などのクーリングオフのように、性的な行為の前に行為の本質を確認すべきである。同意のある悪質な性的行為を避ける手法である。

4 コメント

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  • >また、母性とは横社会、相手に対する配慮や親しき中にも礼儀ありなど横での関係を体得させるものであって、父母は其々家庭内での役割が異なるのである。
    https://chartdavid.jp/2018/07/25/%e5%ae%b6%e5%ba%ad%e3%81%ae%e7%b5%90%e3%81%b3/

    >反抗期になると、子どもはこれまでのタテの関係に対して反発を見せるようになるもの。「親がAといったらB、BといったらA」というように、言うことを聞かなくなるわけです。
    そんなときに大切なのは、従来のように「Aにしなさい!」と強く言ったり、「いったいABのどっちなの!?」と問い詰めたりするのではなく、まずは“静観”することだといいます。
    もし子どもがイライラしながら「Aじゃない、Bもヤダ」と言っているとしたら、親は落ち着いて「なにかあった?」「どうしたの?」「じゃあ、こういうふうにしてみたら?」と、子どもの気持ちに寄り添う声がけをすべきだということ。
    そして、その際のポイントは「決めるのはあなた(娘)」だということをしっかり示すこと。いってみれば、タテの枠組みで親が持っていた決定権を、娘に譲りわたすわけです。

    思春期女子の「自己肯定感」を下げないための対応法
    https://www.lifehacker.jp/2018/09/book_to_read_self_esteem.html

    自分が推察した縦と横の関係通りだ。
    命令口調ではなく時には膝詰談判し、丹心を以て相手の意思を尊重し決定させるべきだ。
    ただ、それでも微衷を披瀝(胸襟を開く)せず対話が成り立たない場合がある。
    その場合の原因は何かというと、過去に相手に対し感情的に論破し閉口させた場合や、心配させまいと沈黙を貫くなどが考えられる。

    数学に苦手意識があるのかな・・・自分も興味のない分野は全く手を付けないけど。一般的に男子は論理的で女子は感情的、だから女の子は理系などの斯界が苦手と云われている。これからは想像力や発想力が益々求められているので、数学は大事なのだけれど。

    お誕生日御目出度う。何もしてあげられないが、これからの御國は大転換することになる。
    末端として影で動いているけど、後数年で幾星霜の計画が成熟する。
    十三詣り
    https://www.benricho.org/koyomi/iwai.html

    • S様、いつもコメントをありがとうございます。

      十三参りのことは、ずっと前から予定していました。近づいてきたので、首都圏で十三参りのための着物がレンタルできるところを探さなければなりません。主に関西の習慣ですので、七五三のレンタルほど普及されていません。

        • そうですね。レンタルの振袖を調べたら、150センチからあるようですので、もしかして大丈夫なのではないかと思います。まだ1年間以上ありますし。

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