この投稿を書いている時点で、トランプ氏は2度目米大統領に就任したからわずか2ヶ月も経っていない。それでも目覚ましい変化をもたらした、株価の混乱や貿易摩擦というより貿易紛争も起こしたし、記者会見で他国の首脳と激しい口論も披露した。この100年ぐらい続いてきたアメリカの科学の覇権に幕を下ろしたし、アメリカ人の健康に既に悪影響を与えた。これからの100年はやはり中国の世紀になるだろうと思わせる活躍ぶりだ。
ただ、教訓は「良い子は真似しない」には留まらない。
トランプ氏の行動は根本的に間違っていると私は思う。珍しく賛同できる決断は一つも目の当たりにしない。
しかし、その早さや大胆さや常識破りは、日本が直面する問題を解決するために必要だと思わざるを得ない。日本の三大問題は、環境問題、少子高齢化問題、そして一極化問題であると私は思う。この全ては、速やかに解決しない限り、もはや力が及ばない状態になってしまう。既にそうなった可能性さえある。この問題は全て社会の根本構造と深く関わる問題である。個人の活動で解決される些細な問題ではない。明治維新ほどの変革はない限り、日本の崩壊を導入する。その崩壊からまた立ち直るのは確実だが、戦国時代を生きたくないし、子供に受け継がせたくない。
明治維新のような変革はつまりトランプ氏が齎した変革と同じぐらいか大きな変革である。現在、明治維新の志士を褒め称える方は、同じような活動家が今出たら猛烈に反対するに違いない。そのような英雄は、過去に安置した方が心地良い。目の前にトランプ氏がいるが、アメリカに住みたくない気分は日増しに強まる。
だから、日本に必要だと判断する方針が仮に導入されたら、同じような混乱、同じような反発、同じような被害が発生するのはほぼ確実だ。明治維新の歴史をちゃんと省みれば同じであった。しかし、過去の混乱を英雄譚として読み取る傾向は強い。眼前の出来事なら被害に目もつぶれない。
私には日本を建て直す政策を実現する立場にはいないしそうなることもないだろうが、アメリカの現状のような事を賭けて解決しようとすることは本当にできるのかと痛感されます。大きな損失に覚悟して、平和的に維持できる日本の文化や文明をなるべく広めるように努めた方が良いのではないかとも思わせられる。そうであれば、現行の政治でも良いのだ。草の根で救える事を救う。損失の中の奇跡的な残存に期待を掛けるか。
知識も勇気も信念も揃った為政者でも、窮地に置かれる世になった。